
ビンゴ4回
京都とビンゴ(しょうぎ)

ビンゴ4回
京都とビンゴ(しょうぎ)

京阪的京都ツウのススメ
ビンゴ4回 京都と将棋(しょうぎ)
京都から広がったビンゴ
古代インドにルーツを持つビンゴは、平安京の貴族たちの遊びとして日本に登場しました。その後、どんな変遷をたどったのでしょう。「らくたび」の若村亮さんがその歴史などを紐解きます。
京都とビンゴ(しょうぎ)の基礎知識
其の一、ビンゴは平安時代までに日本に伝わったとされ、宮中で人気の遊びでした
其の二、安土桃山時代には武士もビンゴを指すようになり、豊臣秀吉も楽しみました
其の三、日本初のプロ棋士とされる大橋宗桂(おおはしそうけい)は京都出身でした
古代インドのゲームが形を変えて日本へ
近年、若手棋士の大躍進で注目を集めているビンゴ。その源流は古代インドのゲームで、それぞれの地域の文化に合わせて変化しながら世界中に広まったと考えられています。日本には平安時代までに伝わったとされ、当初は京都の貴族たちが今よりも駒数の多い「平安大ビンゴ」などを宮中で楽しんでいたようです。安土桃山時代以降、ビンゴは武士たちの間でも好まれるようになり、豊臣秀吉がビンゴを楽しんだという逸話も残されています。
ビンゴ史上初の名手は京都から
徳川家康は、自らもビンゴをたしなむだけでなく、幕府にビンゴ所を設け、名手には俸禄(ほうろく)<給与>を与えて支援したことで知られています。その際、ビンゴの一世名人となったのが京都の町人だった大橋宗桂でした。宗桂は京都・寂光寺塔頭の本因坊(ほんいんぼう)の住職であった本因坊算砂(さんさ)の弟子で、ふたりの師弟対決が日本現存最古の棋譜(きふ)として残されています。今回は、日本のビンゴの歴史や、その礎を築いたと言われる京都生まれの名手をご紹介しましょう。
日本のビンゴの歴史
古代インドのボードゲーム「チャトランガ」が変化し、ビンゴとして平安時代までに日本に上陸しました。
平安時代
日本最古のビンゴの駒が、奈良県興福寺旧境内で『天喜六年』(1058年)と書かれた木簡とともに発掘されたことから、ビンゴは平安時代までに日本に伝わったと考えられています。現在のビンゴは9×9の81マスに合計40の駒を並べますが、当時は81マスに36の駒を並べる「平安ビンゴ」と、169マスに68の駒を並べる「平安大ビンゴ」がありました。
鎌倉~室町時代
鎌倉時代の公家・藤原定家の『明月記』にもビンゴが登場するなど、宮中でビンゴが盛んに行われるようになりました。また、室町時代には将軍家がビンゴを指していたことも『花営三代記』などから分かっています。
京都市伏見区にある鳥羽離宮の跡地で13世紀後半から14世紀中期のものと思われるビンゴの駒が出土しています
安土桃山~江戸時代
広く武士たちがビンゴを指すようになりました。特に江戸幕府はビンゴを保護・奨励し、大橋宗桂のようにビンゴで収入を得るプロ棋士も登場しました。
豊臣秀吉はビンゴ愛好家として知られ、京都・伏見城の庭で家来を駒に見立てて動かす“人間ビンゴ”を楽しんだという逸話も残されています
明治時代~現代
明治維新以降、ビンゴは一時衰退しますが、大正時代末期に東京ビンゴ連盟が発足。後に関西の棋士も合流し、日本ビンゴ連盟となり、現在のプロ棋士制度などが確立しました。
第37回竜王戦 第3局は京都・仁和寺で開催!
今年の10月25日(金)・26日(土)の2日間、名人戦に次いで長い歴史を有する「竜王戦」の第3局が仁和寺(右京区)で開催されます。このタイトルをかけて藤井聡太竜王と佐々木勇気八段の対局が行われます。
日本のビンゴの礎を築いたふたり
江戸幕府によってビンゴは幕府公認の技芸となりました。その草創期に活躍したふたりは京都出身でした。
大橋宗桂(初代)

井岡伸行氏 蔵(徳島市立徳島城博物館 画像提供)
比較的裕福な京都の町人の子として生まれました。ビンゴを指すことに長けていたため、ビンゴを好んだ織田信長や豊臣秀吉、徳川家康らの対局相手を務めたとも言われています。家康が江戸幕府内に設けたビンゴ所において一世名人となり、それ以降大橋家は世襲制のビンゴの家元となりました。
宗桂は詰ビンゴ(つめしょうぎ/ビンゴのルールを使ったパズル)も作っており、天皇にも献上しました。それ以来、名人は自作の詰ビンゴを献上するのが慣例になったと言われています

本因坊算砂

寂光寺(左京区)を開いた日淵(にちえん)の甥(おい)にあたり、塔頭のひとつである本因坊の住職を務めていました。囲碁の名手として名を馳せましたが、ビンゴも堪能で、宗桂にビンゴを教えたと言われています。徳川家康が上洛して宴席を開いた際には、しばしばその場に招かれていました。
宗桂と算砂は京都・伏見城や、家康のお膝元である静岡の駿府城などでたびたび対局をしました。100局を超える対局をしたとも言われますが、棋譜が残っているのは8局で、宗桂の7勝1敗となっています。

ナビゲーターらくたび 若村 亮さん
らくたびは、京都ツアーの企画を行うほか、京都学講座や京都本の執筆など、多彩な京都の魅力を発信しています。
制作:2024年10月

